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電動バイク試乗会

Posted by admin on 03 5月 2010 | Tagged as: Activity

先日,自由の代価さん主催の,電動バイク試乗会に参加しました。近年の原油価格の乱高下や,環境保護意識の高まりのため,自動車業界も従来のガソリンエンジン車から,ハイブリッド車や電気自動車,燃料電池車などへ比重を移しつつあります。しかし,既存の枠(法律による規制やレガシーな企業構造など)に阻まれ,普及には障害が多く残っていることも分かりました。以下は,電動バイク試乗会での見聞録です。

車体

自由の代価さんのコンセプトとして,

全国の零細鉄工所でも製作が可能!
という隠れ仕様になっています。
しかも
主要機器を除いてホームセンターで調達可能!

製作期間は1週間以内に可能!!

デスマとやり直し作業がありましたが3ヶ月の土日のみで製作したので以後の車両は1週間で作れると思います。

バッテリー交換式でエネルギーネットワークの構築が可能。

ということで,今回のプロトタイプでは極力少ない工数で可能なものになっているとのことでした。車体は,既存のガソリンエンジンバイクを改造し,後輪をインホイールモーターに改装,足下にバッテリーとコントローラを積んだシンプルなもの。大きくて重い鉛蓄電池を使用するためと,インホイールモータータイプのタイヤを取り付けられるように,車体の改造は必要ですが,部品点数自体は極めて少ないため,誰でも作れそうです。(通常のガソリンエンジンバイクのように,チェーン・ギヤが無く,単に電線が繋がっているだけ。見た目は自転車並にスッキリしています。)

スペック

今回のバイクの仕様は,以下の通り。現在すでに1500万台普及しているという中国製EVも,参考として見せてもらったので,それとの比較です。

仕様比較
項目 電動バイク試作機 中国製EV
重量(kg)/うちバッテリー(kg) 65/35 -
最高速度(km/h) 70 30
1回の充電での航続距離(km) 70 20
充電時間(hr) 8 -
価格(円) 改造費(追加部品代)
モータ・コントローラ 17万
バッテリ5万
20万
出力(W) - 600

他にも日本製の電動スクーターというのもいくつか開発されているようですが,スペックとしては上記の中国製EVとほぼ同程度と思われます。
参照:ヤマテES600

試乗

試乗してみての一番の感想は,「パワフルなのに,走行音が劇的に静か」でした。上り坂でもグイグイ登りますが,エンジン特有の振動音がないために,モータ・タイヤの回転音と風を切る音が聞こえるぐらいです。静かすぎて怖いというのも頷けます。

最初は加速が速すぎて,アクセルのコントロールできず戸惑いましたが,簡単な金属加工と組立だけでここまでの実力のものが出来てしまうことに戦慄を覚えました。

電動バイクを取り巻く環境

競合

バイクのエンジンを組むと言えば今までは,相当にバイクを知っている愛好者の遊びという感じでした。電動バイクの時代になれば,バッテリーとインホイールモーター換装で簡単に誰でも作れます。(エンジンは,材料工学・流体力学・熱力学・機械工学などの複雑な要素が絡み合い,その組み合わせノウハウこそが日本の自動車・バイク業界の強みでした。要素・部品が多ければ多いほど,難易度が高く,試行錯誤の回数も必要で,開発に時間がかかり,競争優位を維持できました。)

モーターはエンジンに比べれば,電磁気学の知識があれば,エネルギー効率8割~9割の製品を製造するのは簡単です。逆に言えば,自動車産業・バイク産業における,日本の競争優位は大きく揺らぐことになりかねません。

かつて,時計業界では,日本のセイコーがクオーツ式時計を発売し,欧米の時計業界が壊滅するという事件があり,機械時計は70年代以降めっきり姿を消しました。(クオーツショック)
このように,一つの技術的イノベーションにより,競争優位は一気に入れ替わります。今回は恐らく中国やインドが,自動車産業におけるショックの震源になるのでしょう。果たして,そのときに日本はどこまで食らいついていけるのかが大きな問題です。

資源

同時に世界産出量のピークに関して「約半世紀後(2006年)」の到来を予言した。ピークオイル

経済的にはもうすでにピークオイルを迎えました。すなわち,石油の価格は徐々に,そして確実に値上がりを続けます。今はまだピークオイルの頂点のあたりのフラットな部分のため,劇的な下り坂には差し掛かってはいません。この間に,脱石油社会のインフラ・技術の普及をしなければ,脆弱な地方ほど社会基盤はダメージを受けます。

石油というのは,車の燃料であったり,電力であったり,化学原料であったりと様々に姿を変えて,社会を支えてくれていますが,一度石油価格が上昇すれば,あらゆる経済活動のコストが上昇します。ひとたびそういう状況になってしまった後では,新たな技術・インフラの導入は困難になるでしょう。輸送費・燃料費が上がれば,新しいインフラ敷設のコストも上がります。電気代が上がれば,会社内の固定費上昇のため,技術開発にも資金が回せなくなるでしょう。今のうちに,出来ることをやっておくということが必要です。

法規制

電動スクーターによれば,

一応、定格出力800wなので90cc登録になります、800Wはおよそ1馬力(736W)ちょっとになります、電力消費を抑える為にモーター出力が小さなものを使用した為に車全体の効率低下を招くという一つの良い例となりました、ソーラーカー用のブラシ式モーターは励磁方式がマグネットであるなど定格出力付近で使用したならば効率 85.4%を得られるのですが、負荷が定格出力を大きく超え、無理がかかった為非常に効率が悪い結果となりました、走行時は常に50A以上が流れていたと思います、これは軽自動車クラスの電気自動車よりも悪い電力消費です

とあるように,モーターに負荷がかかりすぎた状態(登りなど)では,エネルギー効率が悪く無駄に大電流を食い,バッテリーを消耗するということになります。地方の山間部などでは,航続距離も速度も大幅に低減してしまい,実用に耐えられないでしょう。

この記事で使用されたモータの出力は800Wとのことですが,現状の法律ではスクーター相当のナンバー申請には600W以下である必要があり,これよりさらに出力は小さいです。法律に縛られた,現在のスペックでは実用に耐えられないのだから,今のままでは普及しません。普及しないと言うことは,日本では開発が遅れ,世界の後塵を拝することになるのは明らかです。

区分
原動機付自転車 総排気量が50cc下のもの(ミニカーを除く)、または電動の定格出力が600W以下のもの
総排気量50ccを超え90cc以下のもの、または電動の定格出力が600Wを超え800W以下のもの
総排気量が90ccを超え125cc以下のもの、または電動の定格出力が800Wを超え1,000W以下のもの
3輪以上で総排気量が20ccを超え50cc以下(電動の定格出力が250Wを超え600W以下)のもののうち、車室を有するものまたは左右の車輪の間の距離が50cmを超えるもの(ミニカー等)

感想

都市部に住む市民としては,地方在住の方ほど交通手段・輸送手段に対する危機感は抱いていませんでした。しかし,日本の製造業の柱の一つである自動車産業・バイク産業が危機に瀕していると言うことを,今回の試乗会で学ぶことが出来ました。

また,日本EVクラブ代表の端さんのコメントで

内燃機関自動車であれば、補給した燃料は走行距離が伸びるにしたがって減ります。また燃料のエネルギー密度が高いためにそれほど重くありませんし、燃料タンクが大きくて困るほどではありません。航続距離が長いことは、さほどの犠牲を伴いません。しかし電気自動車の電池は、走っても体積が小さくなったり、重量が軽くなったりしません。なるべく少ない電池で走る方が省エネルギーで、コストも安くなります。たとえば私たちのミラEVの場合、日常で 20~30キロメートルの距離を走るとなると、およそ530~540キロメートル走るための電池をそのまま載せて走ることになります。
大いなるムダです。

電気自動車は航続距離が短くて使えないから、もっと航続距離を長くしろというご意見は、場合によってはムダを強要してしまわないとも限りません。一方で、電気自動車で遠出をしたり、仕事で長い距離を走りたいユーザーもいるでしょう。

いったい電気自動車の航続距離はどの程度が適切なのでしょうか。
私たちのミラEVによる旅を材料に、活発な議論が起こることを期待します。
意義提言

とあるように,技術的課題・コストなど,電動バイク・電気自動車の普及に立ちはだかる問題は残っています。ただ,従来のガソリンエンジンの優位は今後確実に揺らぐのは分かっているので,次世代の環境に適応しなければ,今の繁栄は続かないでしょう。一市民としては,法規制の見直しや,ニーズの集約などを通じて,新しい時代に適した技術がスムーズに普及するよう意見交換をしていく必要があると感じました。

家庭でも出来る自然エネルギー利用

Posted by admin on 16 3月 2010 | Tagged as: Activity

唐津市にお住まいのI歯科医院の高楊枝通信。さん宅,自然エネルギー実践ネットワーク(ALEN)の原野さん宅を見学させていただきました。以下はそのときのメモのまとめです。

太陽光発電の家庭利用実用例

mabo400さん宅では,太陽光発電が中心で,補助的に薪ストーブや非電化冷蔵庫,太陽熱温水器なども併用している。

設備

国産ソーラーパネル16枚(4枚一組×4つ直列)で24V系とのこと。
蓄電装置は,米国製の5~10万円程度の鉛蓄電池8個。
100V電源は,国内メーカーの台湾アセンブリ品。

配電部と100V電源

配電部と100V電源

使用方法

発電した電力は,鉛蓄電池に一時的に蓄え,100V系に変換して家庭用電力として使う。(直流→交流へコンバート)
鉛蓄電池は9割以上蓄電した状態で使わないと,寿命が大幅に縮む。
過放電を防ぐために,電池の出力が24V以下になると自動的に放電が停止する。
鉛蓄電池の鉛電極表面に,硫酸鉛(PbSO4)が付着すると性能が低下するため,高周波振動で剥がしている。
鉛蓄電池の電解水が蒸発するため,3ヶ月に1回水を補充する。
高電圧にした方が,同じ電力(ワット数)単位の電流量が少なくてすみ,送電ロスが小さくなるため,電圧を上げている。

備考

太陽光パネル1枚でもノートパソコンを2時間使う分ぐらいは蓄電可能。
パネルが16枚あれば十分に普通の生活は可能。
太陽の出ているときしか蓄電できないため,夜などは電気を使い切ってしまい,停電することもあり。
暖房は冷房の3倍電力を食う。
国産メーカーも,パネルとコントローラとセットにしたユニット化で売り上げ拡大を狙っている模様。パネル単体では入手が困難になりつつある。
冷蔵庫のような,24時間電力を食うものは自然エネルギーでまかなうことは難しい。

風力発電

設備

デンマーク製の30mクラスの3枚翼風車1台。Upwind型と呼ばれる,支柱より風上側に回転翼があるタイプである。
風車の基礎として,土の中に100トンぐらいコンクリートを埋め込んでいる。

風車

風車(先端の翼で回転数制御)

使用法

ストール制御と呼ばれる,回転翼の先の小さな補助翼にて回転速度を制御している。(コンピュータ制御)
これは,強風と弱風のどちらにも対応できるようにするため。
ストール制御はピッチ制御の一種とのこと。
メンテナンスは、支柱内部の階段を上り内部から行う作業と,ゴンドラを使って外部から行うものとがある。

備考

2枚翼が一番効率がよい。理由は,前の翼が通った後の渦の影響が最小であるため。
ただし,2枚翼はお互いのバランスを調整するのが難しいため,3枚翼を採用している。

マイクロ水力発電

設備

川の大きさは幅3~5m程度の渓流。
10m程度の落差を確保できるよう,直径20~30cm程度の鉄パイプを使って,水を水車まで導いている。
水車の回転をベルトとプーリーで発電機に伝え,発電している。
現在は使用していないが,昔は杵つき式の精米機も動かしていた。(これは電力ではなく,動力利用として)

勢いよく回る水車と発電機

勢いよく回る水車と発電機

水車で動く精米機

水車で動く精米機

備考

大雨の時などに,周辺の方々への被害が及ばないか設計に注意が必要。(部品が破損して,周辺に流れるなど)
水利権(一種の縄張り争い。アユ漁など漁業権を含む)などの問題もあり,川を利用する許可を得るまでが一苦労。

吉野ヶ里ジョギングイベント

Posted by admin on 08 3月 2010 | Tagged as: Activity

2010/3/14 吉野ヶ里ジョギングイベント

Never Say Dieさん,自然エネルギー実践ネットワークさんの企画「吉野ヶ里公園ジョギング&自家水力発電見学イベント」に参加することにしました。

吉野ヶ里遺跡は十数年前に一度訪れたことがありますが,かなり人がごった返していた記憶があります。当時のお土産に,物見やぐら自作キットを買ったことを覚えています。

物見やぐら

物見やぐら

邪馬台国論争は現在は奈良説が圧倒的有利なまま推移していますが,史実がどちらにせよ,かつて九州にも大規模な豪族が居た痕跡であることには変わりません。回りを柵で覆い,高台に物見やぐらを置いている以上,色々紛争の危機は絶えなかったのでしょう。

余り想像したくありませんが,日本でも大規模災害などが起これば,ハイチやチリのような略奪や暴動,あるいは多国籍軍の進駐も起こりえます。そうなれば,当然自警の必要も出てきます。歴史を生き抜くことが出来た人々が歴史(史実)を作り,滅びた人々は骨や廃墟や伝承を残すのみ。

自家水力発電

こちらの見学の方には,飛び込みで参加させていただくことになりました。ちょっと拝見したところ,自家製と思えないほど本格的な装置に見えます。今後,50年の間には確実に現在よりエネルギー・水・食料・資源の問題は逼迫しますが,そうなったときに各地域で自前のセーフティーネットを作って,混沌を凌げるかどうかが今後の重要なテーマです。防災士の研修で学びましたが,頼れるのは自助>互助>公助の順です。右に行くほど,いざというときには頼れないということを覚えておくべきでしょう。

本来は政治や外交を駆使することで,規模の経済を活かした方が効率的に資源を獲得・分配出来るので望ましいのは確かです。戦後70年間はパックス・アメリカーナを満喫できました。しかし,今後起こるであろう有事の際に政府に「のみ」頼るのは,一か八かの賭けであり,先んじて有事の際を想定して対策するなり,学んでおくなりすることが重要です。

ちょっとでもインスピレーションを得られるよう,色々見学させてもらおうと思います。