Health + Food

Archived posts from this Category

土作り (3) 有機農法,化学農法,自然農法

Posted by admin on 04 4月 2009 | Tagged as: Farming

農法について調べているが,結局のところ「何に重点を置くか」によって有機農法,化学農法,自然農法のどれが優れているかは変わってくる。

例えば,
(i) 自然界に残留する過肥料の問題を考える
近年,河川の富栄養化が環境問題として問題視されているが,結局は雨水で流出する窒素・リン酸・カリなどの化学成分の過剰投与が問題である。そのため,この問題は有機農法であろうと化学農法であろうと差異はない。むしろ,有機農法の方が安全であると過信して,肥料の過剰投与が多くなりがちであり,肥料設計を正しく学ぶしか解決策はないと考えられる。

永田農法は,液肥(化学肥料)を適量投与することで,過肥料の問題を克服しようとしている。人の頭で計算しやすいという意味では,化学肥料の方が有機肥料より圧倒的に利便性は高い。有機肥料はそれ自体は植物に吸収できる姿ではないため,微生物・菌類などによる有効成分化を必要とする。そのため,投与量を計算しづらいという難点が残る。

(ii) 生態系の中での循環性・持続性を考える
これも視点によるわけだが,

  • 「野菜←→肥料」という野菜周辺スケールの循環性を考えると,永田農法は水も最小限,肥料も最小限ということで,無駄が少なく,自然への悪影響が少ない。(箱庭的発想であるため,プランター栽培にはこれが適しているだろう。プランターでは,生態系を再現することは難しいので。また,都市部で行われている野菜工場では,光・水・無機肥料の三要素によって栽培が可能となっているので,これに近いとも思える。私のような経験が乏しい人間には計算が簡単であるため手を付けやすい。)ただし,痩せた土地や農業の自動化などには応用範囲が広いと思うが,すでに肥えた土地では逆に残留有機物などもあり、施肥の計算が難しく,適用が難しいという難点が残る。
  • もっと広く考えて,「野菜←→微生物・ミミズ・菌類←→堆肥←→畑」という畑スケールを考えると,有機農法は有機物を微生物の力を借りて野菜の栄養源とするため,うまく廻せば畑全体を肥やすことが可能だと考えられる。ただし,これも微生物などに頼るためバラツキなどを加味すると,運用が難しい。
  • さらに自然農法では,生き物にはすべて自活力があるため,出来る限り自然そのものの状態で野菜の活力を引き出す手法である。この方法は,人間の側が自然に合った野菜の種を選ぶ必要があるため、長期間一カ所の耕地を観察し実験し,試行錯誤を繰り返さなければならない。忍耐のいる一生ものの農法であろう。

(iii) 石油枯渇を考える
上記の思想とはまた違った次元の話で、数十年・数百年単位の未来を考えた場合、石油に依存した農法は存続が厳しくなることが明らかである。(ピークオイル)農耕機械や化学肥料・農薬などの近代農業の成果は,資源大量消費型農法である。長期的に見れば石油枯渇にともなう石油価格の高騰で損益分岐点が上昇することになり,経済的に破綻することになる。

化学肥料や農薬を使うにしても,できる限り少量で循環可能な手法というのが今後求められるだろう。また,農耕機械にしても現在のような半ば使い捨てで数年ごとに買い替えのセールスが来るような使い方ではなく,壊れたら直す,そもそも使う側がメンテナンスを行い,壊れないように使うということが主流になるはずである。
農業機械の簡単メンテナンス
そのためには,一農家といえど簡単な機械の知識は必須となり,またメンテナンス市場・中古市場が活況を呈すことになるだろう。これも動力としてのエネルギーが持つまではの話であるが。

土作り (2) クローバー栽培

Posted by admin on 04 4月 2009 | Tagged as: Farming

クローバーの効用

クローバー(英:Clover)は、マメ科シャジクソウ属(トリフォリウム属、Trifolium)の多年草の総称。一般的にはシロツメクサを指すことが多い。約300種が全世界に分布する。シャジクソウ属の多様性は北半球において最も高いが、南アメリカやアフリカにも多くの種が分布している。
重要な蜜原植物であり、クローバーの蜂蜜は世界で最も生産量が多い。葉は茹でて食用にすることもできる。花穂は強壮剤、痛風の体質改善薬などとして用いられていた。解熱・鎮痛効果もあると言われている。クローバー wikipedia

緑肥として有効なクローバーの種類

クローバーと一言で言っても,その種類は300類に及ぶ。緑肥としてすき混み用に使うクローバーはどのようなものがよいのか,ネットで調べてみた。
雪印では,緑肥や牧草の種の研究を昔からやっているが,参考になる。

シロクローバは、本来は中性で肥沃な土壌を好みますが、アカクローバと同様に多少の不良環境でも生育しやすいため、北海道において広く利用されているマメ科牧草の一つです。

シロクローバはマメ科牧草であるため、タンパク質やミネラル含量が高く、共生する根粒菌の働きによって土壌に窒素を供給する役割もあります。さらに、匍匐茎で広がる特性から、草地にできる裸地をうめて雑草の侵入を防ぐ目的で利用される場合もあります。シロクローバは様々な用途に利用できるマメ科牧草といえます。

<シロクローバには3つのタイプがあります>
シロクローバは葉の大きさにより大葉型、中葉型、小葉型の3つのタイプがあります。葉が大きいほど生育が旺盛であり、混播するイネ科牧草によってシロクローバのタイプを使い分ける必要があります。競合力が強い大葉型は、主にオーチャードグラス、ペレニアルライグラスなど競合力が強いイネ科牧草との混播に適しています。中葉型は主にチモシーの極早生、早生品種との混播に適しています。小葉型は主に競合力が弱いチモシーの中生、晩生品種との混播に適しています。
また、シロクローバは混播するイネ科草種や品種だけでなく、利用目的(採草、放牧)によっても使い分けられています。例えば、葉が小さいほど短草条件で密度が高く生育が良好なことから、放牧利用には小葉型~中葉型が多く利用されています。
シロクローバの使い分けについては、地域や播種時期、土壌条件などによっても様々です。例えば、根釧などの冷涼地域ではマメ科牧草が衰退しやすいため、チモシーの早生品種に大葉型のシロクローバを混播する場合もあり、逆にチモシーがマメ科牧草に抑圧されやすい条件では、チモシーの早生品種に小葉型のシロクローバを混播する場合もあります。

大葉,中葉,小葉各種クローバの混播

大葉型品種はルナメイとカリフォルニアラジノがあります。最も葉が大きいカリフォルニアラジノは、主にオーチャードグラスなど競合力が強いイネ科牧草との採草利用に適しています。ルナメイは大葉型ですが、大葉型のなかでは葉が小さく、中葉型に近いタイプであるため、オーチャードグラスとの採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。
中葉型品種はソーニャ、フィア、マキバシロ、リースリングがあります。同じ中葉型ですが、葉の大きさや競合力はそれぞれやや異なります。リースリングは中葉型のなかでは競合力が強く、大葉型に近いため、オーチャードグラスとの採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。マキバシロも競合力がやや強く、チモシーの極早生や早生品種との採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。ソーニャやフィアは最も標準的なタイプで利用範囲が広く、チモシーの極早生、早生や中生品種との採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。
小葉型品種はリベンデルとタホラがあります。小葉型は最も生育が穏やかであるため、チモシーの早生、中生や晩生品種との採草利用のほか、チモシーの晩生品種との放牧利用に適しています。

クローバの種類シロクローバの特性と品種について @雪印

福岡正信氏が,稲作の際ラジノクローバーとの混播を推奨していたが,あえてラジノクローバーを選んだ理由は,上記のイネ科植物との競合力の強さにあると考えられる。私は,野菜との混播予定なので,大型種であるラジノは避けて,中型・小型種である,フィアを使用した。中型・小型種は,ほふく性が強く,あまり上に立たないようなので,野菜の生長を妨げることが少ないのではないかと考えている。

土作り (1)

Posted by admin on 04 4月 2009 | Tagged as: Farming

観察日記

いま棚田を改修して作った市民農園を借り,無農薬野菜作りの実験を行っている。試行錯誤をしながら土壌の状態がどう変わるかを観察しているが,やはり農業は自然が相手なので一朝一夕では結果は出ない。最低でも数年がかりの経験と勘の蓄積が必要になるだろう。その実験記録として観察日記を始める。
実際に土作りを行ってみて,土壌の状態についていくつか分かったことがある。

1.雑草の生い茂る部分の土は,虫やミミズが多く,意外に土がふかふかして柔らかい。田んぼ特有の粘土質な土の隙間に細かい根が広がっており,空気の層ができているからだと考えられる。
逆に完全に耕してしまった部分は,土本来の粘土質の形質が強く出過ぎてしまい,余計に水はけが悪くなってしまった。雨が降るとぬかるみになり,日照りが続くとカチカチになってしまう。土作りには「何も植物がない」という状態が一番よくないようだ。

2.肥料の一環として米ぬかを撒いてみたが,1週間ほどで米ぬかの周りに白い菌糸のようなものが広がり,徐々にだが分解されているのが分かる。特に微生物(ボカシのもとなど)を投入しなくても,土本来の微生物が分解してくれる。その方が土着菌を生かすことになるので生態系を考えると好ましいだろう。

3.粘土質な土には落ち葉の投入が効果的だった。粘土質の土の欠点は,土壌の粒子が細かすぎて粘着質になり,水はけが悪く,土が窒息してしまうことである。そのため,繊維質である落ち葉を投入すると,土の間に無理矢理間隙が生じ,水はけが改善した。

今後の予定

現在参考にしているのは,福岡正信氏の自然農法と,永田照喜治の永田農法である。どちらも完璧にやる気は無いのだが,その思想とノウハウは勉強になる。土地ごとによって向き不向きもあるだろうと思うので,いいとこ取りをしていければと考えている。どちらも本で読んだだけなので大雑把にしか知らないので,概略だけ。

福岡正信氏の自然農法

基本は無農薬・無肥料・無耕起の力いらず農法である。その代わりとして,知恵を使う。

  • 肥料を使わない代わりとして,食べる部分以外を土に返すこと。
  • ラジノクローバーなどのマメ科植物を緑肥として使用する。それによって窒素の固定化を行う。
  • 上記クローバーなどを栽培することによって,雑草の抑制と,土壌の改良の両方を同時に行ってしまう。つまり,クローバーで地面をカバーすることで有害な雑草の繁殖を防ぎ,クローバーの根が広がることによって無耕起でも土を柔らかいままに維持できる。

言われてみればもっともなことばかりだが,そうそううまくいくものでもないらしく,実際には臨機応変に農薬なども使っても良いらしい。農業は自然相手なのでマニュアル化というよりは,臨機応変さが要求されるのだろう。

永田照喜治の永田農法

永田農法は,与える水を極力最小限にし,野菜本来の生命力を最大限に利用する農法。雨水がかからないように畑には覆いをし,肥料については野菜の根が吸収するには液体の方が効率がよいとして液肥を使う。

  • 土作りはケイ酸カルシウムによってPH調整を行い,液肥を施すのみ。畝は高めに作る。
  • 苗を植え付ける際には,根を1/3ぐらいまで切り落とし,土を洗い落としておく。こうすることで,新たな根が伸びやすく,また新しい土に馴染みやすいとのこと。余分な肥料を洗い流すことで,施肥を正確にできるというメリットもある。
  • 病虫害防止のため水がかからないように,覆いをつける。
  • 水やりは野菜がしなびる頃に行い,水やりの時に液肥の施肥も行う。